■ 取材

aquio2008-10-14

NHKの番組「美の壺」の取材を受ける。
テーマは「オルゴール」。
先日の日記にもそのことは書いたが、
オルゴールと時計とからくり人形には密接な関係がある。
番組で紹介されるのは、
東京の目白にある「オルゴールの小さな博物館」と、
神戸の六甲山にある「Hall of Halls」。
西宮の苦楽園にある「堀江オルゴール博物館」と、
そして、私のアトリエの四箇所であるらしい。
他の三施設は名実ともに素晴らしい施設なのだが、
そこに私などが加えていただいてもいいのか!?、
という疑問が残るが、
NHKが「いい」と言うのであるから、ま、いいのだろう・・・。
まずはアトリエの中における作業風景から撮影が始まる。
ディレクターの方から、
「いつもはどこでお仕事をされていらしゃるのですか?」、と質問を受ける。
いつもは台所でチビチビと酒をやりながら色を塗ったり、
茶店でコーヒーを飲みながらアイデアを練ったり、
炬燵に足を突っ込みながら木を削ったりしているから、
お仕事をされていらっしゃるいつもの場所などどこにもない。
「困ったなぁ・・・」、なのであった。
その上、岡山のアトリエは家具作家のN君がほとんど占領しているから、
制作するスペースなど、ほとんど無い。
仕方がないから、N君の工具類を片隅に追いやり、
N君の作りかけの机を作業台に見立てて作業を始めることにした。
昔、私は広告宣伝の世界に身を置いていたことがある。
カメラマンやディレクターから指示を受ける被写体の側ではなく、
被写体に指示を出す側にいたから、
彼らの望んでいることが手に取るように解ってしまう。
作業風景の撮影はほんの三十分ほどで終わってしまった。
しかし、作業風景は簡単であったが、
作品の撮影には相当な時間がかかってしまった。
撮影の場所を変えればライティングも変わる。
結局、四つの作品を撮り終えるのに五時間ほどもかかってしまった。
どのような番組に仕上がるのか・・・!?
楽しみではあるね。
取材が終わった後、夕暮れの中を神戸に向かって車を走らせる。