■ あの胸にもういちど

aquio2008-10-20

四十年前の映画「あの胸にもういちど」を観る。
何度観てもいいねぇ、
「Marianne Faithful/マリアンヌ・フェイスフル」は。
フランスに住むレベッカ(フェイスフル)は、
ハーレー・ダビッドソンにまたがり、
恋人の住むドイツのハイデルベルクに向かう。
レベッカには教職にある亭主がいるが、
夫の目を盗んでは恋人のダニエルに会いに出かけている。
ダニエルを演じるのが「Alain Delon/アラン・ドロン」。
レベッカがまたがるハーレー・ダビッドソンは、
レベッカの結婚祝いにダニエルがくれたものだった。
素っ裸のフェイスフルが黒いレザースーツを着てダビッドソンにまたがる。
当時はそのシーンだけでドキドキしたものだったが、
しかし、改めて観直してみると、
歳をとったからなのか、経験を重ねたからなのか、ちっともドキドキしない。
ハイデルベルクに向かう途中、
レベッカはガソリン・スタンドに立ち寄る。
ダビッドソンのタンクに給油機のノズルが挿入されるシーンがある。
タンクの給油口は女を、給油機のノズルは男を象徴するのだろう、
男と女の情事を連想させる、
その暗喩的なシーンにドキドキしてしまった・・・。
当時、世界では「サイケデリック」という表現や言葉が流行っていた。
「ジェファーソン・エアプレイン」が「Somebody to Love/あなただけを」を大ヒットさせ、
「ピーター・マックス」がデザイン界に大きな影響を与えていた時代。
この映画の中にも、随所に「サイケデリック」な手法が取り入れられている。
当時としては斬新な手法ではあったが、
今となっては、とても懐かしい・・・。