■ オードトワレ

aquio2005-02-21

何年前になるだろう・・・。
アンダー・シャツを脱ごうとした時、
普段とは違う臭いに気が付いた。
いわゆる「おじさん臭」。
「おぉ、コレが噂に聞いていたアレか!」
「俺も今日から晴れてオジサンの仲間入り」
「実に目出度い」
「今夜は赤飯を炊いてもらおう」・・・。
そう思ったが、
馬鹿にされそうだったから止めにした。
聞いたところによると、
体内から分泌される脂肪酸が科学変化を起こし、
臭いの元となる物質になるらしい。
スイス人のNさんを我が家にご招待した時のこと。
彼が使った後の浴室には、
えも言えぬ良い香りが漂っていた・・・。
「RALPH LAUREN / SAFARI」という名の、
オードトワレの香りであった。
その時のNさんは六十八歳であったはず。
Nさんに敬愛の念を抱く私は、
早速 SAFARI を買いにいった。
化粧品売り場の美しいお姐さんが、
「シュッ・シュッとしてみてください」と言ったので、
風呂上がりに「シュッ・シュッ」としてみた。
卒倒しそうになってしまった。
慌ててシャワーを浴び直す。
シャワーを浴びても香りが消えない・・・。
「シュッ・シュッ」では量が過ぎたのだ。
翌日、
風呂上がりに「シュッ」としてみたが、
まだまだ量が多すぎるような気がした。
幾度かテストを重ねた結果、
「シュッ」でも「シュ」でも「シ」でもない。
「ピッ」が適量であるという結果がでる。
「キスをしてもらいたいところに香水をつけなさい」。
そう言ったのは「ココ・シャネル」だったが、
オジサンの場合、
どこに「ピッ」とすれば良いのだろうか・・・・。