■ 徹夜
歯を磨いていて、
「麻雀放浪記」を著した「阿佐田哲也」のことを思い出す。
阿佐田は雀聖と呼ばれるほど麻雀が強かった。
本名は「色川武大」。
「朝だ、また徹夜をしてしまった・・・」。
阿佐田哲也のペンネームはそこから付いたらしい。
昨夜はとうとう徹夜をしてしまった。
イギリスからのお客様のお相手をしているうち、
仕事が山のように溜まってしまっていたのだ・・・。
ある学会から頼まれていた原稿を書いているうち、
夜が白々と明けてしまった。
原稿の締切日はとっくの昔に過ぎてしまっていた。
昨日、私の携帯に催促の連絡があった・・・。
もう決して若いとはいえない歳になった。
しかし、どうしてこんなに忙しいのだろうか。
弟に言わせると、
「人にはその人なりの仕事の総量というものが決まっているように思う」
「俺は若い頃から懸命に働いてきた」
「俺の仕事の残量は少ない」
「兄貴(私のこと)は若い頃は遊んでばかりいた」
「兄貴の仕事の残量はたっぷりあるように思う・・・」
だから、私は死ぬまで働きづめに働かなければならないのだそうである。
遊び暮らした若い時代のツケが回ってきたと言うのだ・・・。
ま、私の場合は仕事と遊びの境界線が曖昧であるから、
仕事をしているという感覚が、あまり無い・・・。
今日も忙しいのだろう・・・。
徹夜のため身体は疲れているが、
今も神経はピリピリと鋭敏なままである。
ま、仕事をしながら眠ることにしよう。
仕事が終わったら、有馬の湯にでも浸かりに行こう。
尖った神経を休ませてやろう・・・。