■ お正月
昨夜は楽しいひとときだった。
「桂三枝」の創作落語もなかなかのものだった。
日本の話芸の真髄を見た思いがする。
年越しのコンサートが終わった後、
指揮者でいらっしゃるSさんとその奥様、
パントマイマーのIさんらに挨拶を済ませる。
Iさんのお父さんとは旧知の間柄。
つい先日もドイツにご一緒したばかり。
電車で帰ろうとしたら、
Kさんが職場の近くまで送ってくださるという。
ありがたく便乗させていただくことにした。
同行していたSちゃんを自宅に送り届け、
アパートに帰り着いたのは、午前四時を少し過ぎていた。
こうなると、目が冴えてしまって眠れない・・・。
仕方がないから、眠らないことにした。
「一年の計は元旦にあり」、というが、
「禍福は糾える縄の如し」であり、「人間万事塞翁が馬」なのである。
従って、一年の計など立てようがないのであるが、
元来、私は能天気な性格であるから、
自分が苦しみにのたうち回っているシーンなど、どうしても想像できない。
昔、「城山三郎」の小説に「毎日が日曜日」というのがあったが、
そのタイトルを借りれば、私は「毎日がお正月」的な性格であるといえる。
妻からも「おめでたい」などと言われ続けているのであるから、
ま、自他共に許す性格であるといえる。
昔、あの「松下幸之助」が、
ある講演会で、「事業を発展させる秘訣は何か?」、と質問されたことがあった。
「松下幸之助」の答えは、「それは『運』です」、というものだった。
質問者は鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしていたらしいが、
成功への秘訣があるとすれば、世間は成功者で溢れかえるではないか。
「事業を発展させる秘訣があるとすれば、それは『運』というものだろう」
正しくその通りであると思う。
さすがは「松下幸之助」であるね・・・。
確かに、世間には運のいい人と運の悪い人がいる。
人の世界は人が動かしているのであるから、
少なくとも、人から愛されない人間に幸運は巡ってこないのではないだろうか。
そのように思う。