■ 浦島太郎
「浦島太郎」と亀のデザインを仕上げる。
からくり人形であるから、
どの部品をどう動かすか、を考慮しながら、
デザインも考えなくてはならない。
横幅二メートルの舞台の上を、
「浦島太郎」を乗せた大きな亀が行ったり来たりする。
その構造はH君が考案してくれているのだが、
すべてを木で作ろうとしているのであるから、
自ずと、そこには限界といったものがある。
亀の大きさは、
そう、その長さは四十センチほどにもなるだろうか。
重さはどれくらいになるだろう・・・?
駆動部分に重さが加われば、
当然、駆動部分に負荷がかかってしまう。
軽く作らないことには動きが渋くなってしまうのだ。
「浦島太郎」の首を左右に振らせ、
釣竿を上下に持ち上げさせる、ということも考えたが、
それでは余計な部品が加わることになり、重さも増してしまう・・・。
そのあたりの塩梅が難しいところなんだよな。
また、同じ舞台の上では、
玉手箱を開けたとたん、煙が噴き出し、
「浦島太郎」の顔が白髪頭の爺さんに変わる、
というシーンもからくりで表現しなければならない。
そのためには、
「太郎」の顔をできるだけシンプル、かつ、若々しく作っておかなくてはならない。
顔を表現するため、直径四十ミリの木球をいくつか用意したが、
はたしてこれで間に合うか・・・?
前の日記にも書いたが、からくりの制作は「cut and try」。
試行錯誤が一番の早道なのでが、今となってはその時間が残されていない。
のんきに日記など書いている場合ではないのだが、
ま、手馴れた作業ではあるから、
ま、何とか間に合うだろう・・・。