■ 感性・・・

aquio2005-03-13

「どのようなおもちゃを与えたら、
子どもは感性豊かに育つのでしょうか」。
仕事の関係で、
そのような質問を受けることがよくある。
昨日も同じ質問を受けた。
「そんなおもちゃはどこにもありません」
「どこかで売っていたら教えてください」。
いつも、そう答えるようにしている。
「あなたが感性豊かな親であれば、
子どもも感性豊かに育つでしょうね」。
そう、答えるようにもしている。
「カエルの子はカエル」、
「鳶は鷹を生まない」、
「子は育てたようにしか育たない」。
そう告げると、
ま、たいていの親は腹を立てて帰っていく。
そして、
「感性とはいったい何ですか」と、問うと、
ほとんどの親は答えられない。
俺も答を知らんけどさ。
どこかで聞き齧ったのだろう、
感性という、
カッコイイ響きを持った言葉だけが一人歩きしている。
そう思う。
「知育玩具はありませんか」とも、
よく訊かれる・・・。
「知育って何ですか」と、問うと、
これまた、
ほとんどの親は答えられない。
俺もよくは知らんけどさ・・・。
「木のおもちゃってやっぱり優しいですね」とか、
「木は暖かいですね」とか、
そんな言葉もよく聞く。
「いったい木のどこが優しいのですか」、
「木のどの部分が暖かいのですか」と、問うと、
これまた誰も答えられない。
所詮、おもちゃは道具でしかない。
道具を投げ与えれば、
それだけで感性とやらが磨かれるとでも思っているのだろうか。
道具は使わなければ用を成さない。
ただ、切れ味の悪い刃物があれば、
切れ味の鋭い刃物もある。
人生はとても短い。
そして、
子どもが子どもでいられる時間はもっと短い。
十分に遊ばせてやって欲しい。
子どもは遊びを通じて、
自分をとりまく世界と接していくのだから。
子どもの遊びの世界に教育を持ち込まないで欲しい。
どうして、
世の親たちはこうも教育が好きなんだろう。
あぁ、イライラする。
俺は忙しいのだよ。
日記を書いて遊ぶ時間はあるけどさ。