■ 吾妻嶺
明日、仙台のMさんご夫婦が神戸にいらっしゃる。
有馬温泉に泊まられるとのこと。
Mさんご夫婦にお会いするのは何年ぶりだろうか。
明日は休暇をとることにした。
伊丹空港までお迎えに行くことにする。
有馬の「そば玄」で昼食をとり、
夜は息子の店で一席もうけるつもり。
昨日の夕方、そのMさんから二本のお酒が届く。
岩手県紫波町の地酒「吾妻嶺」。
紙札には、
「中取り」
「純米吟醸美山錦無濾過生原酒」
「岩手県産美山錦全量五割精米」
「初搾新酒」「仕込初號」と、誇らしげに印刷されていた。
クール便で届いた酒は、
瓶から雫が滴り落ちていた。
「はやく私を飲んでちょうだい」と、
酒が身悶えしているように見えるではないか。
アトリエを抜け出して息子の店に向かう。
厨房のスタッフたちと回し飲む。
仄かな甘さがあって実に旨い。
喉越しも爽やか。
焦げ目のついた魚料理が似合いそう。
「この酒に似合う料理を作って欲しい」と、
息子に頼んでおいた。
「輸送中に酒は揺れる」
「揺れた酒が静まるまで飲まないように」、
そう、Mさんから忠告されていたことをすっかり忘れていた・・・。
Mさん、
美味しいお酒を有り難うございました。