■ 展示会

aquio2005-06-12

B社の展示会にHと出かける。
B社はヨーロッパのおもちゃと絵本の輸入代理店。
「HABA/ハバ」、「SELECTA/セレクタ」、
「SILKE/ジルケ」・・・といった、
ドイツのおもちゃメーカーの製品を輸入している。
会場には今年もいろんな新製品が並んでいたが、
今年のイチオシはジルケ社のテディベア。
手に持つとズシリと重い・・・。
今までのテディベアには感じられなかった重さ。
子どもにはこの重さが心地良いはず。
顔つきも愛らしいし、色もまた素晴らしい。
コレクター・アイテムになってしまった
シュタイフ」ほど高価なモノではないが、
ドイツの救急車には必ずテディベアが備えられている。
親のいないところで病気になってしまった、
親のいないところで怪我をしてしまった・・・。
そんな子どもの心細さをテディベアが慰めるのだ。
なんて素晴らしい心遣いなんだろうか。
その昔、子どもは人件費の安い労働力でしかなかった。
おもちゃで遊べるのは、
一部の特権階級や金持ちの子弟に限られていた。
ドイツは子どもの人権を認めた初めての国。
「フレーベル」が「KINDERGARTEN」を創設した頃から、
子どもに対する考え方が徐々に変化していく。
もっとも、
いつも子どもと遊んでばかりいたフレーベルは、
「気違い爺さん」と呼ばれていたようだが・・・。
日本とドイツ、
そもそもは子どもに対するモノの考え方が違うのだ。
数年前、
ドイツの子どもたちと話をする機会があった。
「コンピューター・ゲームを持っているか?」という私の問いに、
ほとんどの子どもは「持っている」と答えたが、
「コンピューター・ゲームは楽しいか?」という問には、
「楽しいけれど、友達と遊ぶ方がもっと楽しい」という答えが返ってきた・・・。
ドイツの子どもたちには、
友達と遊ぶ時間と空間が用意されている・・・。
目がキラキラと輝いているのが印象的だった。
人生はとても短い。
そして、子どもが子どもでいられる時間はさらに短い。
塾通いを強制される日本の子どもの目はどうだろうか・・・。