■ 新作/PIEROT

aquio2005-07-27

静岡のK画廊でピエロ展が始まる。
陶器で作られたピエロ、
布で作られたピエロ・・・・。
様々な表情を浮かべたピエロが一堂に集まる。
ハンドルを回すと、
薄い板の上でピエロが飛び跳ねるように踊りだす・・・。
そんなカラクリを作った。
ピエロが踊り始めると、
細いワイヤーに取り付けた三日月もユラユラ揺れる。
「月の光の照る辻に
 ピエロ ピエロ ピエロ さびしく立ちにけり
 ピエロの姿白ければ 月の光に濡れにけり
 あたりしみじみ見まわせど
 コロンビーヌ コロンビーヌ コロンビーヌ
 コロンビーヌ コロンビーヌの影もなし
 あまりの事の悲しさに
 ピエロ ピエロ ピエロは涙ながしけり 涙ながしけり・・・」と、
詩集「月光とピエロ」の中でそう詠んだのは「堀口大學」だった。
月の光の照る辻で
いくら待っても愛するコロンビーヌはやって来ない。
コロンビーヌは今夜もアルルカンと会っているのだろうか・・・。
そんなピエロの表情をカラクリで表現するのはとても難しい。
全身を真っ白に塗装した。
目だけを深いブルーに塗った。
目の大きさと、その位置に苦労する。
来月の中旬からは博多で展覧会が始まる。
もう一つ作ることにしよう。