■ 想像と創造

aquio2005-08-14

目が覚めると昨日の疲れが少し残っていた。
天神の「オー・バカナル」でコーヒーを飲みながら、
身体が目覚めるまでパイプの煙を燻らせる。
今日は「IMS/イムズ」の八階で仕事がある。
「針金で遊ぼう」というワーク・ショップ。
1:まず、作りたいものを頭の中にイメージしてみよう。
2:イメージができたらそれを紙の上に描いてみよう。
3:絵が描けたら針金を曲げてそれを作ってみよう。
たったこれだけの課題・・・。
しかし、
十五名の参加者たちはほとんど何も作れなかった。
サンプルと同じものは作れても、新しいものは作れないのだ。
何をどのようにイメージしたらいいのか、
最初の段階でほとんどの人がつまづいてしまう・・・。
想像力の欠如。
人には「記憶力」と「想像力」、
そして「創造力」という三つの力がある。
記憶力は「知識」という言葉に置き換えてもいいかもしれない。
人は知識を駆使して想像力を働かせ、モノやコトを創造する。
参加していた小学生の子どもでさえ、
すでにイマジネーションの世界で遊ぶことができなくなっていた・・・。
「何をどうしたらいいのか分からない」と、とうとう泣き出す始末。
ショックを受ける。
「昆虫は好き?」と問うと、
「ウン」と答える。
「それじゃぁいろんな虫を針金でたくさん作ってみよう」
「空想の虫をたくさん作ってみよう」
「足が十本もある虫があってもいいね」
「虫がたくさんできたら箱の中に入れてみよう」
「世界にたった一つだけの虫の標本ができるね」、と指導する。
「いつも何をして遊んでいるの?」と問うと、
「塾に行ってるから・・・」と答える。
ここに大きな問題がある。
「今作っている虫は夏休みの宿題?」と問うと、
「ウン」と答える。
今日のワーク・ショップの参加費はいくらだったろうか。
子どもの宿題を金で買う親がここにもいた・・・。
ま、しかし、
あの子にはモノを作ることの楽しさが伝わったのではないかと、
そう思いたい。