■ 壊れる

aquio2005-08-16

中国道を大阪方面に向かう途中、
社インターを過ぎた辺りから渋滞が始まる。
後ろから接近してきた車がさかんにクラクションを鳴らし、
しきりにヘッド・ライトをパッシングさせる。
頭の中に咄嗟に浮かんだのは、
「車の中に急病人がいる」ということだった。
左の走行車線に移ってやりたくても、
なかなかそのチャンスがない。
後ろの車はヒステリックにクラクションを鳴らし続けている。
そのままの状態で一キロほど走っただろうか、
渋滞が途切れた辺りでやっと車線を譲ることができた。
車の中には髪を黄色に染めた若い女が四人乗っていた。
追い抜いっていった車はクラクションを鳴らし、
同じようにパッシングしながら前の車を煽っていく・・・。
西宮北インターの一キロほど手前で、
車の列はまったく動かなくなってしまった。
先ほど追い抜いていった車も停車していた。
運転していた女がイライラした様子でクラクションを時々鳴らしている。
火が点いたままの煙草を窓の外に投げ捨てている。
助手席に乗った女が窓を開けて何か怒鳴っている。
病人らしき者は乗っていなかったが、
四人とも病んでいるに違いない・・・・。
ここまで壊れた女を見るのは久しぶりのこと。
馬鹿馬鹿しさを通りこして、なんとも哀しい気持ちになる。
十年ほど前、
ジュリアナ東京」では女たちがパンツを見せながら踊り狂っていた。
この頃から日本の女は壊れ始めたのだと思う。
壊れた男も多くなったが・・・。