■ ANITA O’DAY

aquio2005-10-15

店の中には「ANITA O'DAY/アニタ・オデイ」の
ハスキーな歌声が静かに流れている。
「MY FUNNY VALENTINE」。
どうしたワケだろう・・・、
いつもは得体の知れないオヤジたちが屯している店なのに、
今夜は若い女性たちで満席であった。
近くの「チキン・ジョージ」でライブでもあったのだろうか。
カウンターに陣取り、
近頃の女性のファッション傾向を観察させていただく。
ティーシャツの上に毛皮のブルゾンを羽織っている女性がいる。
セーターと同色のマフラーを首に巻いている女性がいる。
しかし、ほとんどの女性が臍と背中を見せていた・・・。
臍と背中を見せるのが流行りのファッションであるらしい。
「いいものを見せていただいた。かたじけない」と、
オジサンとしてはついつい手を合わせてしまうのだが、
「今の季節にマフラー・・・?」
「マフラーよりも腹巻した方がいいんじゃないの・・・?」と、
オジサンとしてはついつい余計なことを考えてしまう。
余計なお世話というか老婆心というか・・・。
私の祖母は死の床にあっても唇に紅をひくような人だった。
どんなに暑い日であっても、
パリッと糊の効いたシャツを着て町を歩くような人だった。
男には男としての「心意気」があるように、
女には女としての「心意気」があるように思う。
少し大袈裟だが、装いにも「哲学」がいると思う。
その「哲学」が「心意気」を感じさせるのだと思う。
アニタ・オデイ」が「TENDERLY」を歌っている。