■ D/その2

aquio2005-11-08

昨日、長男のDがフラリと神戸にやって来た。
都合で父の十七回忌には間に合わなかったものの、
やはり心のどこかにひっかかるものがあったらしい。
昨夜も母と妻が私のアパートに泊まっていた。
Dを囲んで鍋を囲むことにした。
数年ぶりの一家団欒。
母は父の位牌を携えてきていた。
位牌の前にDの作品を置き、何やら父に報告している・・・。
「元気?」
「うん!お父さんは?」
「おかげさまで」
「そう!」
「仕事は?」
「忙しいよ」
「ANAの仕事の評価はどう?」
「う〜ん、まずまずかなぁ」
どうにも父と息子の会話というのは弾まない。
とっておきのシャブリを冷蔵庫から取り出す。
シャブリに牡蠣は定評のあるところだが、
熱々の煮えた鱈にもシャブリはよく似合う。
冷えたワインが二人の間を取り持ってくれている。
親子で静かにワインを酌み交わす。
胸が熱くなる・・・。
しみじみと嬉しい・・・。
キッチンから母と妻が戻ってきた。
途端に座が華やぐ。
座は華やぐが、とてもやかましい。
Dは明日の午後の新幹線で東京に帰るらしい。
Dと東京で一杯やることを約束する。
明日は私も午前七時半にアパートを出発しなければならない。
岡山のアトリエに向かう。
H君と合流し、作品の最終チェックを行う予定。
その後、鳥取県米子市まで移動。
明後日は米子から安来に移動し、
夜は松江の友人たちと一杯やる予定。