■ 初心

aquio2005-11-11

今日は月に一度の「からくり人形教室」。
八ヶ月続いた教室も今日で終わり。
今日は自分がデザインしたからくりを自分の手で作る日。
ハンドルを回すと、
虹鱒が尻尾を振りながら泳ぎだすからくり。
ハンドルを回すと、
バレリーナが舞台の上で優雅に踊りだすからくり。
ハンドルを回すと、
ピノキオの鼻が伸びていくからくり・・・。
皆、意匠を凝らしたからくりの仕組みを考えてきていた。
制作に集中しているのだろう、
お昼になっても誰一人として席を立とうとはしない。
彼らの仕事ぶりを眺めているうち、
その直向きさが自分には無くなってしまっていることに気付かされる。
「俺も駆け出しの頃はこうだったのではないか・・・!」
「俺も昔は寝食を忘れて制作に没頭したのではなかったか・・・!」
「それが今ではどうだ・・・・?」
そもそもはストレス解消のために始めたからくり人形作りだった。
それを仕事にしてしまったため、
逆にストレスを感じるようになってきているのではないか・・・。
「仕事をしていて楽しいか?」
「あぁ、楽しいよ!」
「本当のことを言えよ!」
「本当のことを言うと、少し辛さを感じているのかもしれない・・・」
彼らの仕事ぶりを眺めながら、そんな自問自答を繰り返していた。
今一度、仕事への取り組み方を見直した方がいいかもしれない。
そんな気がする・・・・。
初心に戻れということなのだろう。
嬉々として制作に打ち込んでいた、
あの頃の気持ちにもう一度戻ってみよう・・・・と思う。