■ 304号室

aquio2005-11-26

私のアパートの部屋は三階にある。
仕事を終えて部屋に帰ると、
部屋はいつもぼんやりと暖まっている・・・。
上下左右の部屋の暖気が壁を伝わってきているのだ。
コンクリートの壁が熱を蓄え、
私の部屋でその熱を放っているとしか思えない。
上下左右の部屋と私の部屋、
その温度差が大きければ大きいほど、
熱の交換は盛んに行われるはず。
石油ファン・ヒーターは納戸に入れたままだし、
灯油もまだ買いにいっていない・・・。
灯油といえば、
昨冬の灯油の使用量はわずか四十リットルほどであった。
寒さに耐え切れない時、
その時にだけヒーターのスイッチを入れるようにしている・・・。
炬燵の温度を「弱」に設定し、フリースのジャケットを着る。
たったそれだけのことで暖かく過ごせるのだ。
機械から吐き出される暖気や冷気がどうしても好きになれない。
昨夜の部屋の温度は二十二度。
炬燵のスイッチを入れるほどの寒さではなかった。
もっとも、
上下左右の部屋の住人がストーブを焚いてくれているからこそ、
その温度が維持されているのだろうが・・・。
部族の名前は忘れてしまったが、
あるアメリカ・インディアンには「大地は子孫からの預かりもの」という思想がある。
今に生きる人間は
今のままの環境を子孫に残す責務を果たさねばならない・・・という哲学。
現在、私は子どもの遊びの文化に関わる仕事に就いている。
「子どもは未来です」と、
時には偉そうなことを喋らなければならないこともある・・・。
だからこそ、環境問題には敏感にならざるを得ない。
私が大型車を購入しないワケもここにある。