■ 雪道

aquio2005-12-14

午後七時、島根県の安来に向けて出発する。
道路情報ではタイヤ規制が始まっているらしい。
凍結した雪道では何が起こるか分からない。
事故にまきこまれる可能性が無いとはいえないし、
自分が事故を起す可能性もある・・・。
タイヤはスタッドレスに換えたばかりだし、
空気圧もチェックした。
新品のタイヤ・チェーンもトランクに搭載した。
雪に閉じ込められた時のため、
後部座席には二枚の毛布と一束の新聞紙を積んだ。
硬く丸めた新聞紙は松明の代わりに使えるし、
新聞紙を身体に巻きつければ、
これ以上の防寒着はないと思えるほど、風を通さない。
高校時代、山岳部に所属していた時に身につけた知恵。
予備のタンクに二十リットルのガソリンを用意した。
チェーン交換時に使うゴム手袋も用意した。
塗れた手を拭うためのタオルも用意した。
懐中電灯の電池も新品に交換した。
まさかの時のために、カロリー値の高いチョコレートも買ったし、
アンパンと缶ジュースも買った・・・。
これで万全!
どこからでもかかってきなさい・・・というものである。
私は雪国に三十年以上も住んでいる。
雪の怖さは身に沁みて知っている。
蒜山高原を過ぎたあたりから雪が深くなってきた。
タイヤの接地音を聞くため窓を開けて走る。
タイヤが水をはじく音が聞える。
凍結は始まっていなかったが、
エンジン・ブレーキを多用しながら車を走らせる。
午後十時、何事もなく安来に到着。
肩がこった、眼が疲れた・・・。