■ CHINESE PUZZLE/タングラム

aquio2006-02-06

「FRANZ JOSEF HOLLER」社が製造した
「CHINESE PUZZLE/チャイニーズ・パズル」。
「FRANZ JOSEF HOLLER/ホラー」社は、
博物館に収蔵されている「紙のおもちゃ」を
復刻し続けてきた小さな会社であった・・・。
この「チャイニーズ・パズル」は
二十世紀の初め頃にドイツで作られたものの復刻版。
横幅十三センチ、縦九センチ、
厚み九ミリの箱の中にパズルが収められている。
「チャイニーズ・パズル」は、
大きな二等辺三角形が二つ、
その二分の一サイズの二等辺三角形が一つ、
そのまた二分の一サイズの二等辺三角形が二つ、
そして、一つの正方形と一つの平行四辺形、
合計七つの部品で構成されている。
「チャイニーズ・パズル」は「TANGRAM/タングラム」とも呼ばれる。
「TANGRAM」の「GRAM」は記録とか図とか文章を表す言葉だが、
「タン」という言葉の起源がよく解らない・・・。
中国人の「タン」という人が発明したから、という説もあれば、
中国王朝の「唐」の時代に発明されたから、という説もある。
「唐」は英語で「TANG」と表記し、「タン」と読む。
また、中国の南方で水上生活をしていた
「蛋/タン」と呼ばれる少数民族が発明したから、という説もある。
十九世紀の初め頃、
中国において「七巧図合壁」と呼ばれる書が著されている。
「七巧図」は「タングラム」を表す言葉。
一方、十八世紀中頃の日本には「清少納言知恵板」と呼ばれるパズルがあった。
清少納言知恵板」は「タングラム」と非常によく似たものであったため、
清少納言知恵板」が中国に渡って「七巧図」になった、という説もある。
どれが本当の説であるのか、よく解らない・・・。
この「CHINESE PUZZLE」はホラーさんの奥さんから六年前に頂戴したものだが、
昨年の十一月、「ホラー」社はその永年の歴史にピリオドを打ってしまう・・・。
また一つ、志の高い会社がなくなってしまった。
大事に保存することにしよう・・・。