■ DBS/Düsseldorfer Blech Spielwaren

aquio2006-02-12

おもちゃと書籍の整理を始めている。
自宅の戸棚に飾ってあった
ブリキの猿のおもちゃをアパートに持ち帰る。
猿が被っている帽子の右側には
「Düsseldorfer Blech Spielwaren」と
「KURT」の文字がプリントされている。
「KURT/クルト」というのはこの猿の名前なのだろう。
八年ほど前、
ミュンヘンおもちゃ屋で購入したもの。
いったいいつの頃に開発されたものであるのか、
「Blechspielzeug Patente」で調べてみる。
一八九二年十一月九日に「クルト」は意匠登録されていた。
紐を引っ張ると、
猿が四本の脚を忙しく動かして紐を登っていくという仕組み。
猿の胴体には直径の違う①②の二つの滑車がセットされている。
紐を引くと、大きな滑車①が回転を始める。
滑車①と②は連結されていて、
滑車①が回転を始めると滑車②も回転するが、
滑車①と②にはトルクの差があるため、
猿は自分の脚で登っていくかのように上昇していく・・・・。
なかなかによく考えられている。
意匠を登録したのは、
アメリカ「ミネソタ州ミネアポリスに住んでいた
「WILLIAM PITT SHUTTUK」という人物。
その昔、「ミネソタ」はドイツからの移民が多く住んでいたところ。
「SHUTTUK」という名前からも、彼がドイツ系であることが解る。
ミネソタ」といえば、まず真っ先に思い浮かぶのは「卵売り」。
「コッコッコッコッコケッコー・私はミネソタの卵売り」・・・なのだ。
ま、我々の世代の人間にしか解らないギャグではあるが・・・。
「SHUTTUK」が開発した猿のおもちゃには
その身体一面に毛が植えられていたようである。
アメリカで開発された「クルト」がなぜドイツで製造されるようになったのか、
そのあたりの歴史は解らない・・・。
製造した「Düsseldorfer Blech Spielwaren」社の歴史も不明・・・。
ドイツに行った時にでも調べてみることにしよう。