■ Opa

aquio2006-05-12

ドイツ「Kallisto/カリスト」社のテディベア。
数年前、四国のおもちゃ屋さんで買ったもの。
店の棚の上に放置されたままになっていた。
ほんの少し、右目と左目の位置が上下にずれている。
ほんの少し、左目が耳の側にずれている。
だから売れ残っていたのだろう。
フ、と棚を見上げた時、
うっかりこの子と眼が合ってしまった・・・。
哀愁をおびた眼差し・・・。
その薮睨みの眼が、
「オジサン、私を連れてって!」と訴えかけてきたのだった。
どういうワケか、
店のどこに移動してもこの子の視線が追いかけてくるような、
そんな気がしたものだった・・・。
「オジサンと一緒に帰りたいの?」
「ウン!」
「よしよし、それじゃぁ一緒に帰ろう!」
積み木を買うつもりで入った店だったが、
積み木を買わず、この子だけを買って帰った。
今日、この子に「Opa/オーパ」という名前をつける。
ドイツ語で「お爺ちゃん」という意味。
私にも孫をこの腕に抱く日がいつかくるはず。
孫たちから「お爺ちゃん」と呼ばれる日がくるはず。
孫たちにとって、
この「Opa」が私の記憶となってくれればいいと思う・・・。
おもちゃは使ってこそおもちゃ。
おもちゃは一緒に遊んでこそおもちゃ。
そう思う。
自宅やアパートにはいったい幾つのおもちゃがあるのだろう・・・。
今、そのおもちゃの整理を続けている。