■ 匂いと臭い

aquio2006-06-11

三日に一度は洗濯をするようにしている。
昨夜は十時ころから小雨が降り出した。
洗濯物をベランダから慌てて取り入れる。
狭いアパートのこと、
洗濯物を干すスペースがどこにもない・・・。
仕方がないから、
鴨居に洗濯物を引っ掛けてぶら下げる。
生活者である以上、
家の中に生活の匂いが漂うのは仕方がない。
しかし、生活の臭いが漂うのは我慢がならない。
昔から「男寡に蛆が湧く」と言うではないか。
独り暮らしであるからこそ、
できる限り清潔に暮らしたいと、いつもそう思う。
私のアパートには職員たちがよく遊びに来る。
人に見せたくないものはできるだけ隠すようにしている。
自分が見たくないものもできるだけ隠すようにしているが、
梅雨時の洗濯物の干し場には困り果ててしまう。
ま、独り住まいであるから、
気にしなければそれで済むのだが、
視覚の隅に洗濯物がぶら下がって見えるのは、
あまり美しい風景とは言い難い・・・。
洗濯物は屋外に干してこそ似合う。
鴨居から洗濯物がぶら下がっている。
それが定着した日常の風景であるなら、
その風景は心の中で風化していってしまう・・・。
視覚の隅に見えるものであっても、
風化してしまった風景は見えていないも同じこと・・・。
生活の臭いと匂い。
生活の臭いに慣れてしまうと、
その臭いを漂わせていることに気付かなくなってしまう。
私の部屋はアパートの三階にある。
二階の203号室からは、
いつも「お香」の匂いが漂ってくる。
なかなかにセンスの良い香りではある。
いったいどのような人が住んでいるのだろうか?
どのような暮らし向きをされているのだろうか?
少し気になる・・・。