■ ほととぎす
今朝は五時に目覚める。
午前七時、岡山の職場に向けて車を走らせる。
午前八時半、職場に到着。
エンジンを切り、車のドアを開けたとたん、
どこからか「ほととぎす」の鳴き声が聞えてきた。
なるほど、
「東京特許許可局」と鳴いているようにも聞える。
関東のほととぎすはそのように鳴くのかもしれないが、
関西のほととぎすは「テッペンハゲタカ?」、と鳴く。
「テッペンハゲタカ?」といえば、
高校時代、「ほととぎす」とあだ名のついた教師がいた。
その教師の頭の天辺は見事に禿げていた・・・。
心ある生徒たちは見て見ぬフリをしていたが、
あれから四十余年、
同級生たちもまた、「ほととぎす」になってしまった。
中には「ゼンタイハゲタカ?」と鳴くほととぎすもいる。
歳月とはなんと残酷であることか・・・。
幸いなことに、
私はこの歳になっても髪はフサフサとある。
心ある私は頭髪の話題には決して触れないことにしている。
「触らぬ女に孕みなし」、
「触らぬ髪に祟りなし」なのである・・・。
頭髪といえば、
「爆弾きゅうり」というあだ名の教師もいたなぁ。
細長い顔の上に、爆風を受けたようなモジャモジャの髪が乗っかっていた。
しかし、どうも近頃は昔のことをよく思い出す・・・。
ま、歳をとったということなのだろう。
職場に向かう道には、
約二百メートルにわたって紫陽花が植えられている。
梅雨に入っているとはいえ、まだ少しその蕾は固い。
来週には満開になるのだろう。
とても楽しみ。