■ しじま

aquio2006-09-05

午前二時、夜のしじまの中を歩く。
さすがにこの時間ともなると、
町はひっそりと寝静まっている。
明かりの灯った家もそうは多くない。
書類の整理に追われ続けた一日だった。
神経を使う一日だった。
神経は疲れているが、身体は少しも疲れていない。
寝床に入っても寝つきが悪い。
こんな夜は身体を動かすに限る。
懐中電灯を持って夜の散歩に出ることにした。
ピッチをあげて早足で歩く。
身体が汗ばんでくる。
三時を少し過ぎるまで、暗い夜道を徘徊する。
アパートに帰り、シャワーを浴びようとしたとたん、
携帯電話のベルが鳴る。
深夜の電話は不運の兆しであることが多い・・・。
恐る恐る表示画面を見る。
Oからのメールであった。
「今度はいつ東京に出てくる?」
「神保町あたりで食事をしないか?」というお誘いのメール。
ホッ、と胸を撫で下ろす・・・。
それにしても、夜更かしの好きな奴ではある。
ま、私も人のことは言えないが・・・。
ザッとシャワーを浴び、
枕もとのライトのスイッチを入れて寝床にもぐりこむ。
明日は午前十時から神戸で会議がある。
目覚ましの針を午前七時半に合わせる。