■ 原稿

aquio2006-10-31

雑誌編集者のOさんから電話が入る。
「あれ、出来た?」
「あれって何だっけ?」
「頼んでた原稿!」
「アッ、忘れてた・・・」
「締め切りは明日だから、よろしくね!」
「何文字書けばいいんだっけ・・・?」
「二千字!」
「計算すると四百字詰め原稿用紙で五枚かぁ・・・」
「計算しなくても二千字は二千字なの!」
「ほ〜い・・・」
「写真のほうもお願いね、頼んだよ!」
そんなワケで、
パソコンを抱えて馴染みの喫茶店に出かける。
出かけたはいいが、店内は若者たちでいっぱいであった。
とりあえずブレンド・コーヒーを注文し、執筆にとりかかる。
「起承転結」の「結」の部分は浮かんだが、
文章全体のプロットが浮かびそうで浮かばない・・・。
周りの若者たちの会話が耳に入ってくる。
集中できない。
集中できないのを若者たちの所為にする。
コーヒーをもう一杯注文するが、時間ばかりが無駄に過ぎていく。
Oさんの声の調子からして、
締め切りにはまだまだ余裕があるように思える・・・。
きっとそうに違いない。
ま、今は美味いコーヒーの味を楽しむことにしよう。
原稿は、ま、明後日でいいだろう。