■ あなただけ今晩は

aquio2006-11-11

ゆったりと風呂に入る。
頭のてっぺんから爪先まで綺麗に洗った後、
仕上げに「BVLGARI POUR HOMME」をつける。
紅茶のようないい香りがする・・・。
六甲山の夜はめっきり冷えるようになった。
炬燵に脚を突っ込み、
ウイスキーをチビチビやりながら、
「あなただけ今晩は」を観る。
ビリー・ワイルダー」によるロマンティック・コメディ。
主演は「ジャック・レモン」と「シャーリー・マクレーン」。
生真面目な警官がパリの娼婦街の手入れを行うが、
客の中に上司がいたため、警官は職を失ってしまう。
娼婦でありながらも優しい心を失っていない女と、
ひょんなことから、そのヒモになってしまった純情な男の恋の物語。
シャーリー・マクレーン」扮する娼婦はいつも緑のストッキングを穿いている。
下着も緑・・・。
映画の中では「緑」がとても効果的に使われていた。
ストーリーはたわいも無いが、とにかく色の綺麗な映画であった。
「コッポラ」の「One from the Heart」と同じくらい綺麗・・・。
そういえば、
「あなただけ今晩は」の娼婦街はセットであったという。
「One from the Heart」に使われた町並みもセットであった。
人工の街で繰り広げられる人工の男と女の物語。
どちらもたわい無い恋の物語ではあるが、
ひょっとしたら、物語などどうでもよかったのかもしれない。
どれほどの「色彩」が演出できるか・・・。
ひょっとしたら、二つの映画はその実験であったのかもしれない。
娼婦街を走り回る「シトロエン2CV」や
ルノー4CV」の可愛いことといったら・・・。
フランスの車はやはりフランスの町並みに似合う。