■ マレーネ・ディートリッヒ

aquio2006-12-23

マレーネ・ディートリッヒって誰ですか?」、
と職員のH君が訊いてくる。
「エッ、君はデートリッヒを知らないの?」
「はぁ・・・」
「ディートリッヒがどうしたの?」、と訊くと、
「そのディートリッヒのレコードがある」、と言うではないか。
慌てて二階の展示室に向かう。
蓄音機にセットされたSP盤には、
「Falling in love again/妾の恋は戯れよ」、
「Naughty Lola/気儘なロラ」、
と印刷されたシールが貼られていた。
一九三十年代に制作された映画、
「The Blue Engel/嘆きの天使」の挿入歌。
展示室にこんなお宝が眠っていたとは知らなかった。
ゼンマイを巻き、レコードをかけてみる。
朝顔型の大きな拡声器から、
あの「ディートリッヒ」の気だるい歌声が聴こえてきた。
今から七十年ほど前のSP盤
盤の保存状態もまずまずである。
大事にしなくては・・・。
H君に「ディートリッヒ」についてのレクチャーを行う。
先日、「岸田今日子」さんが亡くなった。
「青島幸夫」さんも亡くなった。
「ディートリッヒ」を知らない若者がでてきた。
時代が確実に過ぎ去っていこうとしている・・・。