■ ドイツ出張・六日目・SEIFFEN

aquio2007-02-07

今日から明日の午前にかけて、
十二ものアトリエを訪れなければならない。
私にとっては訪問済みのアトリエばかりなのであるが、
職員のNとTにとっては始めての「ザイフェン」。
今回の旅には、職員の研修という大きな目的があった。
動くおもちゃを専門に作っている
「WOLFGANG WERNER」のアトリエを皮切りに、
ライフェンドレーンの名手であり、
「WOLFGANG」の兄である「CHRISTIAN」、
そして、彼らの父である
「WALTER WERNER」さんのアトリエを訪問する。
スープとパンという簡単な昼食をとった後、
小さな花のおもちゃを作っている「LEICHSENRING」、
玩具生産者協同組合である「DREGENO」の顧客センター、
くるみ割り人形の老舗である六代目「FUCHTNER」のアトリエ等を次々と訪問する。
どのようにしておもちゃが作られていくのか、
職人達の技術の確かさを目の当たりにしたNとTは、
ただただ深い溜息を漏らすだけであった・・・。
午後九時、
「ペテルスベルク玩具博物館」のオーナーでいらっしゃる「MARI」さんとお会いする。
今年の九月、
「MARI」さんの博物館で私の個展を開いていただけることになっている。
しかし、ロシアという大きな国が抱える国情のせいで、
個展の実現までには様々な問題が横たわっている。
国家公務員でさえ、賄賂を当然のように要求するお国柄であるらしいのだ。
賄賂を贈らなければ、作品を通関させることすらままならないという。
輸送の途中でモノが忽然と無くなってしまうことも、日常的にあるという。
しかし、私に会うため、わざわざザイフェンまで駆けつけてくださった、
その「MARI」さんの熱意にはなんとか応えたい、と思うのだが・・・。