■ 一時の恥

aquio2007-03-05

鳥取から帰る。
鳥取には猛烈な風が吹いていた。
今朝のテレビのニュースによると、
瞬間最大風速は二十九メートルを超えたという。
時速に換算すると、
実に、百キロを越すスピードで大気が移動した、
という計算が成り立つ。
猛烈なエネルギーではある・・・。
柔構造で建てられた建物なのだろう、
泊まったホテルも前後にユラユラと揺れていた。
ホテルの部屋で軽い船酔いを経験する。
それにしても、今日はSさんに振り回された一日だった。
どうして知ったかぶりをするのだろうか・・・。
「私はそのことについて知識がありません」
「この機械を設計したO社と直接話をしてください」
最初からそう言ってくれてさえいれば、
今日の作業はそう困難なものではなかった・・・。
電気のエキスパートであるような口ぶりであったから、
全員が彼の言葉に惑わされてしまった・・・。
水は高い方から低い方に向かって流れる。
その水の流れを「水流」と呼び、そこには必ず「水圧」が発生する。
電気の場合も同じこと。
電気の流れを「電流」と呼び、「電圧」には「高さ」がある。
彼はそんな電気のイロハすら知らなかった・・・。
彼の言動で皆が振り回されてしまった。
無駄に一日を過ごしてしまった。
皆のスケジュールを調整し、
また、鳥取に出かけなければならない・・・。
その責任を彼はどう感じているのだろうか。
知らないことは知らないと言えばいい。
知らないことは知っている者に訊けばいいのだ。
「聞くは一時の恥・知らぬは末代の恥」なのだよ。