■ 無礼

aquio2007-03-19

「紙のからくり人形って作れませんか?」、と
某大手広告代理店から一本の電話が入る。
木には木の特性があるように、
紙にも紙の特性がある。
木と同じように、
紙にも切り易い方向と切り難い方向がある。
折り易い方向があれば、折り難い方向もある。
紙で出来ないことはないのだが、
その開発には時間と労力がかかる。
更に詳しく話を訊くと、
「某大手レストラン・チェーン店からノベルティのプランを求められている」
「数種類のプレゼンテーション用ダミーを作って欲しい」
「プレゼンテーションはコンペ形式で実施される」
「コンペには同業他社も参加してくるはず」、と言う・・・。
「いつまでに、幾らで作ればいいか?」、と訊くと、
「コンペに敗れた場合、そのギャラは支払えない」、とぬかす。
つまり、「数種類のダミーをタダで作れ」、と言っているのだ。
アホじゃなかろうか。
「なぜ私が御社のためにタダ働きしなければならないのですか?」、と訊くと、
「コンペに勝った場合、正式な形で発注させていただきます」、とぬかす。
アホじゃなかろうか。
「勝った時の話は勝った時にしませんか」
「今、私はダミーの制作代金の話をしているのです」、と言うと、
「残念ですね」、と電話を切りやがった・・・。
私は同じ手口に引っ掛かったことが過去に幾度かあった。
某大手百貨店、某大手ガス会社、某大手乳製品製造会社・・・。
リスクは下請けに背負わせる、という手口。
そうして奴らはブクブクと肥え太ってきたのだろう。
それを「卑怯」と言わずに何と言うのか。
無礼な話ではある。