■ 風邪の神様

aquio2007-03-25

昨夜は猛烈な風雨であった。
傘がまったく役に立たないほどの風雨だった。
職場から駐車場までの距離は約四百メートル。
歩く間に、頭の先から爪の先までびしょ濡れになる。
歯がカチカチと鳴る。
どうやら風邪がぶり返してしまったようである。
「風邪の神様は食いしん坊やねんよ」
「風邪ひいたらご飯をしっかり食べなあかんよ」
「そしたら、風邪の神様は満足しはるさかい」
子どもの頃、祖母にはよくそう言われたものだった。
その教えが沁みついているのだろう、
風邪をひいた時、私はとにかく食べることにしている。
ドライカレーを作ることを思いつくが、
アパートにはドライカレーに入れる具が何一つない。
ドライカレーを諦め、いつものマーケットでさよりの刺身を買う。
昨夜の献立は、
さよりの刺身、縮緬雑魚、明太子、茄子の漬物、
目刺し、豆腐、味噌汁、梅干、そして茶碗二杯のご飯。
なんだか酒の肴のようなものばかりであったが、
食べているうち、身体がホカホカと温まってくる。
ビールを飲み、ウイスキーを飲む。
風邪の菌をやっつけるには、アルコールで消毒するに限る・・・。
私は小学校、中学校、高校を皆勤で通した。
遅刻や欠席を一度もしなかった。
ま、母が厳しい人であったこともあるのだが、
丈夫な体は子どもの頃に培われたものである、と思う。
今朝はまだ少し喉に痛みが残っているが、
どうやら、風邪の神様は満足してくれたようである。