■ 高層ビル
昨日は「ドイツ文化センター」に出かけていた。
場所は「スカイビル・タワーイースト」の三十五階。
柔構造で建てられたビルは、
巨大地震にも耐えられる設計であるという・・・。
建物が揺れることによって、
地震の揺れを吸収するという構造であるらしい。
しかし、
高層ビルを一本の釣竿であると仮定し、
手首を支点にして、
釣竿を大きくゆっくり上下に揺らすとすると、
その先端は大きく速く上下にしなるはず・・・。
先端になればなるほど、その「しなり」は大きく速くなる、はず。
この釣竿の揺れを高層ビルに当てはめると、
上層階になればなるほど揺れは大きく速い、ということになる。
建物は地震に耐えられるかもしれないが、
人間の神経はその揺れに耐えられるのだろうか・・・?
建物は壊れなくても、
中に住む人間は大きく揺さ振られるに違いない。
部屋の中のピアノや冷蔵庫も大きく揺さ振られるだろう。
船の中の什器は床に固定されているが、
高層ビルの中の什器は床に固定されていない・・・。
建物は壊れなくても、
中に住む人間は、これら大型什器に挟まれて圧死する可能性が高い。
多分、この推測は間違っていないように思える。
三十五階におけるパーティに参加しながら、
「今、巨大地震が起きたら、俺は確実に死ぬな」
「あの冷蔵庫には近づかないでおこう」、
とそんなことを考えていた・・・。
地震国日本において、次から次へと高層ビルが建てられている。
「自分だけは大丈夫!」、とでも住民は考えているのだろうか・・・?
建物は大丈夫でも、自分は大丈夫ではないだろう。
十数年前には神戸で巨大地震が起きたばかり。
喉元過ぎれば熱さ忘れる、ではないが、
もしかしたら、日本人の本質は「脳天気」であるのかもしれないな。
さて、明日から東京に出張。
帰りは十一日の夜になる予定。