■ PEACOCK REVOLUTION

aquio2007-04-24

昨日の日記を書いていて思い出したこと。
昔、男のシャツは「白」しかなかった。
スーツの色は「ドブネズミ色」と呼ばれたグレー。
一九六十年代の終わり頃、
「PEACOCK REVOLUTION」、
つまり「ピーコック革命」が起きる。
自然界においては、
雄は雌よりも美しく装っているものである。
しかし、人間界においては、
男の装いは女のそれよりもはるかに地味である。
「男もピーコック(孔雀)のように美しく装うべきである」。
それが「ピーコック革命」の基本的なコンセプトだった。
「ピーコック革命」が提唱されるようになると、
それまでは白一辺倒だったシャツの売り場に、
ブルー、イエロー、ベージュ、ピンク・・・といったカラー・シャツが並ぶようになる。
カラー・シャツは白いシャツの一・五倍ほどの価格で販売されていたが、
男たちが身だしなみに気を使うようになり、
カラー・シャツが違和感なく世間に受け入れられるようになった時、
今度は、「WHITE IS MOST COLORFUL」というキャンペーンが始まる。
仕掛けたのは、アメリカのシャツ業界。
「カラー・シャツの時代は終わった」
「ビジネスのシーンにおいて、やはりシャツは『白』に限る」
「白は一番カラフルな色」、
というキャンペーンを仕掛けたのだった。
で、世間の男たちはまた白いシャツを着るようになっていった・・・。
前述したように、カラー・シャツは白の一・五倍ほどの価格で売られていたが、
シャツが白に戻った時、価格だけはもとに戻らなかった・・・。
白いシャツはカラー・シャツよりも高い価格で売られるようになっていた。
「そうか、流行というものはこのようにして作られていくのか!」
「流行はビジネスなんだ!」
当時、若造だった私は大いに考えさせられたものだった・・・。
「WHITE IS MOST COLORFUL」
どの業界にも知恵者はいるものであるね。