■ 修理

aquio2007-04-30

靴底が磨り減ってきた。
お気に入りの一足。
全国チェーンのリペア・ショップに持ち込み、
修理を頼んだところ、
「できまへん!」、とすげなく断られてしまった。
「なんで?」と訊くと、
「この靴は内底と外底が一体に成型されている」
「底を剥がすと内底も剥がれてしまう」、
という答であった・・・。
「気に入ってる靴やねん」
「なんとかなれへん?」と訊くと、
「なんともなりまへん!」という返事・・・。
店を出てしばらく歩いていると、
「リペアショップ・ハンズはうす」という看板が目に付いた。
物は試し、と店の扉を開けて入る。
「これ、修理頼める?」
「フム、ややこしい作りの靴でんなぁ・・・」
「どうやろ?」
「難しいなぁ・・・」
「出来ひん?」
「ま、なんとかしてみまひょ・・・」
「修理代はなんぼほどかかるやろ?」
「難しい修理やから、出来高払いでどうでっか?」
出来高払い?時価みたいなもんやね?」
「びっくりするほど高こうはいただきまへんて」
「わかった、ほんならよろしゅう頼んます」
今日、その靴を引き取りに出向く。
靴底は完璧に修理されていた。
出来ない理由を滔々と述べる職人がいれば、
難しい修理にチャレンジしてくれる職人がいる・・・。
修理代金はびっくりするほど安かった。