■ naef/ネフ展

aquio2007-07-18

今から十年前の五月、
組み木デザイナーのOさんと、
おもちゃデザイナーの卵であったT君。
そして私の三人でヨーロッパを旅したことがあった。
Oさんは大酒のみである。
その頃、Oさんは痛風を患っていらしゃったのだが、
Oさんと「酒は一滴も飲まない」という約束を交わし、
我々はヨーロッパに出かけた・・・。
痛風を患うと、歩けないほどの痛みがあるという。
痛風には酒が一番良くないという。
その時の日記を読み返すと、
「ヨーロッパの街角で、初老の男を背負った若者と、
 山ほどの荷物を引きずって歩く中年の男がいたとしたら、
 多分、それは我々である」・・・、と書いてあった。
一行の目的は、
「ネフ」社の創業者でいらっしゃった「クルト・ネフ」さんのご自宅を訪問することと、
シャモニーに登ることであった。
登るといっても、ロープウエーでエギュードミディまで行き、
エギュードミディからモンブランを眺める、という軟弱なものであったのだが・・・。
昨夜、戸棚の中を整理していたら、
その時の懐かしい写真がいっぱい出てきた。
当時、スイスのツァイニンゲンにあった「ネフ社」の社屋の前で写したもの。
写真の中央が「ネフ」さん。
その左横に立っているのがOさん。
「ネフ」さんの右横に私。
その右横がT君。
「ネフ」さんが七十歳、Oさんが六十歳、私が五十歳、
そして、T君が二十二歳の時の写真。
昨年の十一月、「ネフ」さんは鬼籍に入られてしまった・・・。
明後日から岡山の職場で「ネフの積み木で遊ぼう/naef展」が始まる。