■ 髪と髭

aquio2007-08-21

白髪が増え、生え際がほんの少し後退したとはいえ、
髪の毛はまだまだたっぷりと残っている。
私は十八歳の時からロング・ヘアーで通してきた。
両耳はいつも髪の毛で隠れていた。
行き付けの美容院のオヤジは、
「Nさん、髪短くして耳出さない?耳!」
「耳出したほうが似合うと思うけどなぁ・・・」、
と訪れる度に呪文のように唱えていたが、
あまりの暑さに耐えかね、
先日、髪をとうとうバッサリと切ってしまった。
昨日は岡山市に出かけていた。
あるテレビ番組にその他大勢で参加していたのだが、
会場に着いたとたん、
「あ〜、Nさん髭剃ってるぅ」
「あ〜ぁ、髪も切ってる・・・」
「優勝が決まるまで髭剃らないって約束したじゃない」、
と子ども達が駆け寄ってきた。
六組の子どもたちのグループが、その技術とアイデアを競い合うという番組なのだが、
「君たちの優勝が決まるまで髭を剃らない」
「散髪に行かない」、と子どもたちに約束していたのだが、
そのことをすっかり忘れてしまっていた・・・。
「Nさんが髭剃っちゃったから、もう優勝しないかも・・・」と子どもたちが口々に言う。
「大丈夫!あれだけ頑張ったんだから、優勝間違いなし!」
「なんだか君たちが優勝するような予感がするんだよね」
「オジサンの予感はよ〜く中るんだぜぇ」、とは言ったものの、
モニターの中では、
他のグループが次々と高い得点を獲得していく。
次第に不安が募る・・・。
あのままでは、
「Nさんが髭剃ったから優勝できなかった」
「Nさんが散髪したから優勝できなかった」、と非難が集中しそうであった。
最後のエントリーが我々のグループであったが、
結果、その差わずか一点という僅差で我々の優勝が決まる。
いろいろな意味で、「よかった、よかった」、なのであった・・・。
今日は朝から三宮に出かけていた。
いつものカフェで寛ぎながら、子どもとの「約束」についていろいろと考える。