■ 死刑台のエレベーター

aquio2007-09-06

死刑台のエレベーター」を借りてきて観る。
ジャンヌ・モロー」扮する社長夫人は、
夫が経営する会社の社員と不倫の関係にある。
二人は共謀して夫の殺害を計画するのだが、
映画は、「ジャンヌ・モロー」が
愛人に殺害の実行を促す電話のシーンから始まる。
愛人は社長の殺害に成功するが、
うっかり、手がかりとなるロープを残してきてしまう。
で、そのロープを取りに戻る途中、
愛人はエレベーターの中に閉じ込められてしまう・・・。
愛人の役を演じていたのが「モーリス・ロネ」。
映画「太陽がいっぱい」の中で、
アラン・ドロン」に殺されてしまう、
あの金持ちの放蕩息子の役を演じていたのが「モーリス・ロネ」だった。
いわゆる「ヌーヴェル・ヴァーグ」の先駆けとなった映画だが、
今観ても、その白黒の画面は少しも古臭さを感じない。
ジャンヌ・モロー」の美しさといったら・・・。
ギャング俳優として一世を風靡した「リノ・ヴェンチュラ」も刑事役で出ていたが、
なかなかにいい味を出している。
ついつい二回も観なおしてしまった。
ラッシュを観ながら即興で演奏したという、
「マイルス・デーヴィス」のトランペットも、実にいい。
都会の不安を煽るような、クールな演奏が映像によく似合う。
「マイルス」のミュートの利いたトランペットばかりに気をとられていたが、
ジャズに詳しいOさんに言わせると、
「テナー・サックスを吹いているバルネ・ウイランの演奏もいい」、らしい。
映画のサウンド・トラック版CDは持っているが、
「バルネ・ウイラン」という名前には気付かなかった。
CDは自宅に置いてある。
明後日にでも取りに帰ることにしよう。
歳のせいか、昔に観た映画が懐かしくて仕方がない・・・。
死刑台のエレベーター」を映画館で観たのは、今から四十年以上も前のこと。
歳のせいで、若い頃とはまったく違う視線で映画が楽しめる。