■ ブック・エンド

aquio2007-09-07

死刑台のエレベーター」を観終わったのは、
深夜の二時を過ぎていた・・・。
今朝は六時に起床。
ちょっと眠い。
中国自動車道から舞鶴自動車道を経由して、
氷上郡柏原町に出かける。
今日は某木工コンペの審査をしなければならない。
組み木デザイナーのOさん、
芸大の教授でいらっしゃるMさん、
雑誌編集者のOさんらと、六時間に亘って審査を行う。
人の作ったモノを審査する、という行為は本当に神経を使うものである。
贋作や盗作を見抜けず、うっかりそれらに賞など与えてしまった日にやぁ、
審査員としての知識や見識を疑われてしまう・・・。
喧々諤々の議論の末、グランプリを含め、入賞作品十点を選び出す。
ヘトヘトに疲れてしまった。
午後三時、
国道一七六号線を走り、神戸の職場に向かう。
今日はもう仕事なんかしたくない。
途中、篠山口の交差点に一軒の骨董屋を見つけて入る。
いくつかのブック・エンドが並べて売られていた。
チーズに腰掛けたネズミのブック・エンドに目を奪われる。
鋳物でできているから、ズシリと重い。
値段は驚くほど安かった。
代金を払おうとすると、
店番をしていた老婆が、
「あんた疲れた顔してるから、これ、あげる」、と朝鮮人参の入った健康食品をくれる。
しかも二箱・・・。
「なんでそんな疲れた顔してんの?」、と訊くから、
夜中の二時まで映画を観ていたこと、
今日は神経をすり減らすような仕事があったことを伝えると、
「そら、自業自得やね」
「夜はもっとはよ寝んとあかんわ」、と笑われた。
返す言葉もない・・・。
笑い顔が実にチャーミングな婆さんであったな。
店に並べられた骨董品もなかなかに質がいい。
職場からは車で一時間半ほどの距離でしかない。
またいつか訪れることにしよう。
朝鮮人参をコリコリ齧りながら神戸の職場に向かう。