■ 近江八幡

aquio2007-09-17

近江八幡において、
今月二十九日から
「琵琶湖ビエンナーレ」が開催される。
私の作品も展示させていただけるのだが、
今日までその展示会場の概要を知らずにいた。
名神高速を走り、近江八幡に向かう。
私の作品は「旧・伴家住宅」に展示されることになった。
豪商であった伴家の住まいであった建物。
圧倒的な迫力で、欅で出来た柱や梁が迫ってくる。
その存在感たるや、その重量感たるや・・・。
「もう、負けそう・・・」なのである。
Nさんの案内で、
他の作家たちのインスタレーションを見て歩く。
どれもこれもが素晴らしい・・・。
ある家の一室を「繭」で囲んでしまうという、インスタレーションを見せていただく。
昼間はまるで妖精でも住んでいそうに思える部屋なのだが、
夜になり、中に灯りが点されると、
その部屋の雰囲気は一変する・・・。
まるで、そこは狂女の住処であるかのような佇まいに変化してしまう。
一面に張り巡らされた「繭」の糸が「蜘蛛の糸」のように見えてしまう・・・。
部屋の中で、山姥が包丁を研いでいたとしても、おかしくはない。
おどろおどろしい佇まいではあるが、
どういうワケか、妙に眼が離せない・・・。
作品を観る側が何をどのように感じるか、
ま、そのあたりがインスタレーションの真骨頂ではあるが、
いやはや、「負けました」、なのであった。
そのお名前は失念してしまったが、
若いお嬢さんが一人でこの部屋を設えてしまったとか。
まだまだ完成までには至らない作品も多かったが、
どのような作品が一堂に会するのか、開催当日が楽しみではある。
出品を依頼された立場とはいえ、私は今日まで何もしてこなかった。
スタッフの方々の開催に至るまでのご苦労はいろいろと耳にしているが、
スタッフの方々の労に報いるためにも、
気合の抜けた作品は出品できない。
開催日まで残すところ二週間弱。
パンフレットを一千枚ほど持ち帰ることにした。
職場の玄関に置いておくことにしよう。
明日からは出品作の調整をしなければならない。
どうしたことか、先日から少し指先に痛みを覚えているのだが、
そんなことも言ってはいられない。
きっと素晴らしいビエンナーレになることだろう。