■ ひまわり

aquio2007-09-30

映画「ひまわり」を観る。
制作は「カルロ・ポンティ
監督は「ヴィットリオ・デ・シーカ
理髪師の娘のジョヴァン二役には「ソフィア・ローレン
配線工のアントニオ役には「マルチェロ・マストロヤンニ
音楽は「ヘンリー・マンシーニ
今から三十三年ほど前の映画だが、
観直してみて、少しも色褪せていない・・・。
結婚式を挙げたばかりの若い夫婦だが、
十二日後、
「きっと帰ってくる」という言葉を残し、
夫のアントニオはミラノ駅からロシア戦線に送られてしまう。
しかし、戦争が終わっても、アントニオは帰ってこない。
夫の無事を信じているジョヴァンニは、
ミラノ駅から汽車に乗ってロシアに向かう。
車窓からはウクライナの広大なひまわり畑が見えるが、
そこはかって戦場であったところ。
その土の下には、多くのイタリア兵やロシア兵が眠っている。
方々を捜しまわった挙句、ついにアントニオを捜しあてたジョヴァンニだが、
アントニオは、若いロシアの女と所帯を持っていた・・・。
このロシアの女を演じたのが、あの「リュドミラ・サヴェーリェワ」。
ソフィア・ローレン」が大輪のひまわりだとすると、
「リュドミラ・サヴェーリェナ」にはスミレのような美しさがあるね。
絶望したジョヴァンニは来た列車に飛び乗ってイタリアに帰ってしまう。
しかし、アントニオにはジョヴァンニへの思慕の情が募る・・・。
母の高齢を理由に、アントニオはイタリアに帰る。
ジョヴァンニに会ったアントニオは復縁を迫るが、
ジョヴァンニはすでに再婚しており、子どももできていた。
その子どもの名前は「アントニオ」・・・。
ロシアに帰るアントニオをジョヴァンニはミラノ駅で見送る。
列車が動き出した時、ジョヴァンニは号泣するのだが、
その、やつれたジョヴァンニの姿が涙を誘う・・・。
若い頃、この映画を初めて観た時、
仲間と一緒ということもあったが、私は涙を流さなかったように、思う。
しかし、昨夜は泣けた・・・。
歳のせいなんだろう、どうにも涙腺が緩んできている。
歳とともに、人との別れが身につまされる。
あの頃、「ヘンリー・マンシーニ」の主題曲も一世を風靡したものだった。
前の日記にも書いた憶えがあるが、
近頃、昔の映画がやたらと観たくなることがある。
ビデオ・ショップに出かけても、
ついつい「昔の名画」のコーナーで足が止まってしまう。
若い頃への回顧なんだろうか・・・。