■ 友あり遠方より来る

aquio2007-10-04

岡山からKH君がアトリエにやって来る。
昼にカレー・うどんをご馳走したら、
急ぎの仕事を手伝ってくれた。
KH君と談笑していると、
EHがフラリとアトリエに入ってきた。
「おぅ、久しぶりやなぁ・・・」
「九州から東京に帰る途中に立ち寄ったんだけどさ」
「ほんまに久しぶりやなぁ、何年になる?」
「三年ぶり、ぐらいかなぁ・・・」
EHはパッケージ・デザイナー。
「テレビ・チャンピオン」という番組の中で、
EHは初代ペーパー・クラフトのチャンピオンに選ばれたことがある。
彼との付き合いはかれこれ二十年にもなるだろうか・・・。
同い年ということもあり、
初対面の頃から親しく付き合っている。
訊けば、今夜は神戸の知人に会う約束があるとのこと。
「それじゃぁ一緒に飯でも食おう」、ということになり、
KH君を連れて三宮に出る。
焼肉を鱈腹食べた後、「グラシアス」という名のサロンに向かう。
どうやら、この店の女主人がEHの知人であるらしい。
「グラシアス」という名前の通り、店はラテン一色であった。
この店の女主人は著名なラテン音楽の歌手である、という。
珍客がやって来た、というので、
「キサス・キサス・キサス」他二曲ほど、その歌声を披露してくださったのだが、
これがまたなかなかに情感の籠もった歌声であった。
ついつい、それらが流行った頃の情景を思い出してしまう・・・。
「トリオ・ロス・パンチョス」に「ロス・インディオス・タバハラス」、
そして「ロス・トレス・ディアマンティス」・・・。
なんて懐かしいのだろうか・・・。
私は今夜中に六甲山に帰らなければならない。
KH君も今夜中に岡山まで帰らなければならない。
二人してノン・アルコールのビールを飲んでいると、
一人の酔客がフラリと店に入ってきた。
どうやら、この酔客ともEHは馴染みの間柄であるらしい。
その酔客と名刺を交換したところ、
「あんた、岡山でおもちゃ作ってるNさんやな」、と言う。
「今から二十年ほど前、あんたと名刺を交換したことがある」、と言うではないか。
驚いてしまった・・・。
「今度、私と京都の園部に行けへんか?」
「園部はええとこやねん」
「私、園部の地域興しに関わってるねん」
「ちょっと園部の地域活性化に力貸してえな」、という話になってしまった・・・。
ひょっとしたら、近園部に行くことになるかもしれない。
これだから人と人との繋がりは面白い。
明日は名古屋の大学で講義を持つというEHと別れて帰路につく。