■ 煙だし人形

aquio2007-11-03

煙草の発祥はアメリカにある。
そもそも、
煙草はネイティブ・アメリカンの嗜好品であった。
嗜好品というより、
煙草は様々な儀式に用いられていたようである。
大航海時代
ネイティブ・アメリカンたちが吸っていた煙草を
初めてヨーロッパに持ち帰ったのは、
フランス人の「Nicot/ニコ」という人物だった。
「NIcotin/ニコチン」という化学物質の名前は、
この「ニコ」というフランス人の名前に由来する。
その当時、ヨーロッパにおいては、
煙草は「ハーブ」の一種とみなされており、
「ペスト」に効く、とも信じられていた。
で、その煙草をアメリカ大陸で大々的に栽培しようとしたのが、
イギリス人の「Walter Raleigh/ウオルター・ローリー」。
「Walter Raleigh」という名のジン(酒)があるが、
「ローリー」は、あの「エリザベス一世」の寵臣であった。
エリザベス一世」の愛人だったのだね。
「ローリー」はフロリダ北方の海岸を「Virginia・ヴァージニア」と命名し、
アメリカを植民地化しようと企てるが、事業に失敗してしまう。
「Virginia Slim」などという名前の煙草があるように、
そもそも「ヴァージニア」は煙草の一大産地であり、
その基礎を築いたのが、「ウオルター・ローリー」であった。
エリザベス一世」は生涯を独身で通した。
エリザベス一世」がヴァージンであったとは思えないが、
「エリザベス」の愛人であった「ローリー」は、
自身が開拓した地を「ヴァージニア」と命名する。
「お前のことを偲んでこの地をヴァージニアと命名したんだよ」、
などという書簡が残されているらしいが、
「誰がバージンなのよ!」
「馬鹿言ってんじゃないわよ!」、
と「ローリー」は「エリザベス一世」に振られてしまったらしい。
手の届かないアメリカに行ってしまった男など、
エリザベス一世」にとって、もう用はない、のであった。
現実的な女に比べ、いつの時代も、男はロマンティストであるなぁ・・・。
今日、神戸の職場で「煙だし人形」の手作り教室を開く。
「Seiffe/ザイフェン」から送られてきたサンタクロースの「煙だし人形」のキット。
「煙だし人形」の腹部は空洞になっていて、そこに火の点いたお香を置く。
しばらくすると、人形の口からお香の煙が立ち昇る、という仕掛けになっている。
まるで、人形が煙草を吸っているかのように見える。
今日の教室はなかなかの盛況であったな。
サンタクロースのコスチュームは「赤」、と思い込まれている方が多かったようだが、
赤いコスチュームのサンタクロースは、
あの「コカコーラ」の宣伝から生まれたキャラクターであり、
ドイツのサンタクロースのコスチュームは、もともとは「青」である、
などと煙草とサンタクロースにまつわる話をひとくさりした後、
皆と「煙だし人形」の製作に取り掛かる。
緑、赤、青、茶・・・。
様々な色のコスチュームを纏ったサンタクロースが出来上がる。