■ 仁義

aquio2007-11-06

フランス映画「仁義」を観る。
原題は「LE CERCLE ROUGE」。
模範囚であったコーリーは、
看守から宝石強盗の話を持ちかけられる。
このコーリーを演じていたのが、あの「アラン・ドロン」。
仮出所を果たしたコーリーは、
昔の仲間から預けていた金を取り返すが、
その仲間から命を狙われる羽目に陥ってしまう。
そのコーリーの窮地を救ったのが、
「ジャン・マリア・ボロンテ」演じる、脱獄犯のヴォーグルだった。
コーリーとヴォーグルは、
元警官で、射撃の名手であるジャンセンを仲間に引き入れ、
三人で宝石店に忍び込む手はずを整える。
ジャンセンを演じたのが、あの「イヴ・モンタン」。
いいねぇ、「モンタン」は・・・。
渋いったらありゃしない。
コーリー、ヴォーグル、ジャンセンの三人は宝石強奪に成功するが、
信頼していた友人に裏切られ、警察に包囲されて殺されてしまう。
「仁」は「誠意を尽くす」、というような意味であり、
「義」は「筋を通す」、というような意味。
悪の道に染まっていた三人だったが、
三人の間に交わされた「仁」と「義」を貫こうとしたため、
結局は殺されていってしまう・・・。
女には決して理解されることのない男の世界。
一瞬だが、「FORD MUSTANG FASTBACK」が駆け抜けるシーンがあるのも、嬉しい。
コーリーがヴォーグルに「GITANES/ジタン」を投げてよこすシーンもある。
私が「ジタン」を初めて吸ったのは二十六歳の時。
東京の神宮外苑で開催されたフランス市の会場であった。
私は今も時々「ジタン」を吸うことがある。
「ジタン」のあの強い香りは、若い時代のことを思い出させてくれる。
ジャン・ギャバン」を気取り、
吸って短くなった「ジタン」を指先で飛ばしたりしたものだった。
今から思えば、穴があったら入りたいようなことばかりしてきた。
「ジタン」といえば、
やはり「ドロン」が主演した「ル・ジタン」という映画があったな。
「モンタン」の「恐怖の報酬」を初めて観たのはいつだったろうか・・・。
「恐怖の報酬」と「ル・ジタン」をもう一度観直してみよう。