■ 金さん・張さん
韓国から金さんと張さんがいらっしゃる。
お二人には、
昨年の十一月頃に韓国の水原でお会いして以来であるから、
約一年ぶりの再会、ということになる。
「お久しぶりですね」、と言うと、
「来たくても来れなかった・・・」、というお答え。
訊けば、
金さんは半年間ほど病に臥していらっしゃったらしい。
甲状腺に不具合が見つかったのだという。
私もそうだが、
年寄りの病気自慢は、話し出すと止まらない・・・。
私の怪しい英語と、金さんの怪しい英語。
そして張さんの怪しい日本語で病気自慢が始まる。
それでなんとか意味が通じてしまうのだから、不思議。
今回の来日は、
新しいプロジェクトのための市場調査、ということであった。
で、私にも力を貸せ、というお話・・・。
長い付き合いでもあるし、気心も知れた仲でもあるから、
「私に出来ることであれば喜んで」、とお答えする。
今夜はお二人と夕食をご一緒するつもりでいたのだが、
一昨夜からの咳がまだ止んでくれない。
残念ではあるが、近くの料亭にお二人だけの席を予約する。
お二人から韓国海苔を山ほどお土産に頂戴する。
韓国海苔が大好物であることを伝えると、
「去年の十一月、君は海苔を美味しそうに食べていたから」、と仰ってくださる。
私の表情から、私の嗜好を敏感に感じ取ってくださっていたのだ。
実にありがたいことである・・・。
今夜はこの海苔で握り飯を作ってみることにしよう。
今夜は有馬温泉に泊まられ、明日は東京に移動されるらしい。
このプロジェクトが実現すれば、
韓国に旅行できるチャンスが生まれるかもしれない。