■ 正月呆け

aquio2008-01-09

午後一時半、K芸工大に向けて出発する。
後期の講義も残すところあと四コマほどだが、
都合で休んだ日もあるから、
補習の講義も四コマほどこなさなければならない。
教務室に顔を出すと、
係の女性から、
「今年のレジュメを提出して欲しい」、と告げられる。
さて、どうしたものか・・・!?
学生たちと製作の時間を共有するのは楽しいのだが、
今年の私にその時間があるとは到底思えない。
週に一度、たった三時間の講義とはいえ、
準備のための作業時間を含めると、
講義のために拘束される時間は優に一日と半を越す。
さてさて、どうしたものか・・・!?
どちらにしても、早く結論を出さなければならない。
作業室に入ると、
M君が黙々と一人でからくり人形を作っていた。
「おめでとう」
「あっ、おめでとうございます」
「皆はもう集まってる?」
「えっ?」
「えって、俺の講義は今日からやろ?」
「先生、大学は十一日からですよ」
「えっ?」
「えって、先生、そんなに僕らに勉強させたいん?」
「そやけど、君はまたなんでここで作業してるんや?」
「正月明けまでに作っとけって、先生が出した宿題やんか!」
「おぉ、そうやったな・・・」、
というワケで、すごすごとK芸工大を後にする。
いやはや、大失敗であったな。
今日は午後からこのことだけのために時間を割いていた。
職場に帰っても、何もすることがない。
だからといって、別のことに取り組むつもりもない。
仕方がないから、喫茶店でコーヒーを飲んで帰る。
昨日は独りで正月を迎えたばかり。
正月呆けか・・・?