■ 引用
仕事柄、いろいろと調べ事をしなければならない時がある。
今日、日本の郷土玩具について調べていたところ、
「大阪府立中之島図書館」のサイトの中に、
「人魚洞文庫・データベース」なるページがあることを知る。
「人魚洞文庫」のURLは
「http://ningyodo.library.pref.osaka.jp/」
サイトには詳しく記載されているから、その詳細は省くが、
このデータベースには、
「川崎巨泉」なる人物が、
六十冊にも及ぶ「巨泉玩具帖」と、
五十二冊に及ぶ「玩具帖」に描きためた、
約五千種類を超える郷土玩具が紹介されている。
データベースによると、
そもそも、「川崎巨泉」という人物は絵師であったらしく、
郷土玩具の収集家でもあったらしい。
「巨泉玩具帖」の第一巻第一号の序文には、
「目に触るゝまゝに写して後の世の思ひ出となせり」、と書かれているらしい。
玩具に関わる者にとって、この「人魚洞文庫」は第一級の資料であるね。
旧い玩具の絵を眺めているうち、新しい玩具のアイデアが幾つか湧いてくる。
大阪に住んでいた頃はよくこの「中之島図書館」に通ったものだったが、
便利な時代になったものであるなぁ・・・。
キーボードをカチャカチャといじくるだけで、
居ながらにして様々な情報が瞬時に入手できる時代になった。
今日はその他にも、「大修館書店」発行の「漢語林」でいろいろな調べ事をこなす。
インターネットには様々な情報が飛び交っているが、
その情報たるや、正に「玉石混交」の状態。
「情報の提供者は信頼できる機関、または人物であるのか」
「情報の内容に問題はあるのか、ないのか」
「著作者の著作権が遵守されている情報であるのか、ないのか」
「その情報が引用されたものであるなら、何から引用した情報であるのか」
「引用した情報であるなら、そこに引用符は付いているのか、いないのか」
「引用された情報は正しく検証された情報であるのか、ないのか」、
といった事柄をチェックした後でなければ、迂闊なことは言えない。
「広辞苑」で「引用」を引いてみると、
「自分の説のよりどころとして他の文章や事例または古人の語を引くこと」、と記載されていた。
「引用」と「パクリ」はまったくの別物。
仕事柄、いろいろと調べなければならないコトがあるのだが、
情報を鵜呑みにすることだけは避けなければならない。
検証を積み重ねた情報しか開示できない、のであるね。