■ 40・50・60

aquio2008-01-20

男の眼の老化は平均して四十二歳ころから始まるらしい。
糖尿の気はまったく感じられないから、
ただ単に加齢による症状なんだろう、と勝手に判断しているが、
私なども最近は眼がよく霞むようになった。
で、数年前から
「スマイル40」という名の目薬を愛用してきたのだが、
これがまたよく効く目薬なんだよね。
いつの間にか手放せなくなってしまっていた。
今朝、その目薬を差そうとしたら、
鞄の中に入れて持ち歩いているはずの目薬が
どこを探しても見当たらない・・・。
仕方がないから、
最寄のドラッグ・ストアで新しい目薬を買うことにした。
目薬ばかりがズラリと並んだ棚を見渡すと、
「アイリス50クール」という名の目薬が陳列してあった。
「40、50があるなら60もあるに違いない」、とそう睨んだ私は、
店主らしき男性をつかまえて、
「目薬に60っていうのはないの?」、と訊いてみた。
大正製薬がアイリス・ブランドの目薬を発売して五十年になる」
「この目薬はその五十周年を記念して発売されたものである」
「だから、アイリス50なのである」
「五十歳を過ぎた人の眼に効くっていうワケではおまへん」
「あんた、60なんて名前の目薬なんかおますかいな」、
と笑われてしまった・・・。
「しかし、ま、六十を過ぎた男には40よりも50の方が効くに違いない」、
とそう勝手に判断し、その「アイリス50」とやらを買ってしまう。
なかなかに差し心地がよろしい。
先ほど、書類を捜して別の鞄の中を探っていたら、
ひょっこりと「スマイル40」が出てきた。
探すことをやめたとたんに探し物が出てくる・・・。
よくあるコトではあるね。