■ 整理・その18・JUBA

aquio2008-02-04

三年前、愛知万博のスイス館で買い求めた
「naef/ネフ社」の「JUBA/ジュバ」。
もともと、「ジュバ」は一九八二年に
スイス「ネフ社」から発表されたおもちゃであったが、
いつの間にか、その姿は市場から消えていた。
確か、発表されたばかりの頃には、
菩提樹で作られた白木の「ジュバ」があったと記憶している。
デザイナーは「Xavier De Clippleir」。
二〇〇一年になると、
青く塗装された「ジュバ」が再生産されるようになり、
翌年には赤、翌々年には黄色の「ジュバ」が登場する。
もともとの「ジュバ」は、
直径四センチ、長さ約二十センチほどの大きさであり、
十二個のパーツが強力なゴムで連結されているのだが、
このスイス館で買い求めた「ジュバ」は、
その三分の一ほどの大きさでしかない。
素材はプラスチック。
パーツの数も十個に省略されている。
色はスイスの国旗を表す赤と白。
また、この「ジュバ」のお尻には、
スイス製であることを表す「白十字」がプリントされている。
各パーツは強力なゴムで連結されているため、
握ると、「ジュバ」はグニュグニュと手の平の中で自在にその姿を変化させる。
私が二十五歳の頃、
ある百貨店で、あの「ピエール・カルダン」がデザインしたという灰皿が売られていた。
その灰皿には、直径四センチほどの鉄球が二個、付いていた。
販売員に訊くと、「二個の球は手の平の中で転がしていただくためのモノ」、
「煙草を吸いながら、空いた方の手で球を転がしてください」、という返事であった。
私なども、考え事をする時には、
煙草を吸いながら二つの木球を手の平の中で転がしていることがよくある。
いわゆる「胡桃の握り運動」なのだが、
思考を集中させたい時など、この動作は欠かせないように思える。
「それを商品化させてしまうとは、さすがはピエール・カルダン!」、
と感心したものだった。
話を「ジュバ」に戻すが、
この小さな「ジュバ」には「胡桃の握り運動」と同じ効果があるね。