■ 抜き打ち

aquio2008-02-25

K大学の教育学部に講義に出かける。
講義を終えた後、
馴染みの「お好み焼・浅井」に向かう。
この店の名物であるオムソバは本当に美味い。
焼きソバをオムレツのように卵で包んだ食べ物。
熱いオムソバをハフハフと頬張っているうち、
言い様のない不安に駆られる。
動物的な勘、とでも言えばいいのだろうか、
私の不安に対する的中率は極めて高い。
「何かあったのではなかろうか!?」、
と自宅に電話を入れたところ、誰も電話口に出てこない。
益々不安が募る。
で、妻の携帯に電話をかけると、
「今、神戸電鉄○○駅の近くにいる」
「もうすぐ六甲山のアパートに到着する予定」、という元気な返事が帰ってきた。
「あぁ、よかった・・・」、なのであるが、
「ちょっと待てよ!」、なのであるね。
三日前、妻と母は仲良く岡山の自宅に帰っていったばかりではないか。
「え〜っ、炬燵の電源は切って出てきたっけ?」
「風呂のガスの元栓は閉めたっけ?」
「布団はきちんと押入れに入れて出てきたよな!?」
「長い髪の毛などはまさか落ちていないよな!?」、
「あらぬ疑いをかけられたら何と言い訳しよう・・・」
などと言い様のない不安に駆られる・・・。
通常、妻と母はそう頻繁に神戸と岡山の間を行き来しないのだが、
時折、このように抜き打ちの検査が行われることがある。
しかし、持ち前の勘の良さがいつも私を救ってきてくれた。
職場から帰ると、「部屋は綺麗に片付いているわね」、と妻に褒められる。
「わ〜い」、なのであるね。
「女がいなければ男は神のように生きられるものを」、
とは誰が言った言葉であっただろう。
「妻がいなければ男は独身者のように生きられるものを」
あ、これは私の言葉ね。