■ 比較

aquio2008-03-23

仕事には「優先順位」、というものがある。
重要な仕事、緊急を要する仕事を、
まずは片付けてしまわなければならない。
しかし、近頃は本当に物忘れが多くなってきた。
困ったことであるなぁ・・・。
で、近頃はできるだけ仕事は部下に託すことにしている。
私は仕事を託しているつもりなのだが、
部下は「押し付けられた」と感じているような節がある。
部下に仕事を託してしまえば、
託した仕事は忘れてしまっていいのであるね。
時々思い出しては、
「あの仕事はどうなってる?」、
とそれからの推移を確認するだけでいいのであるから、こんなに楽なことはない。
老人は老獪なのである。
さて、博多天神のアート・ギャラリー「アルティアム」において、
「世界の飛び出す絵本展」が開かれたのは昨年の六月のことだった。
id:emimiさんのコレクションと、私のコレクションを一堂に集めた展覧会であったが、
同じ内容の展覧会が、今年は奈良県で開催されることになった。
で、博多のIさんから、
「二月末日までに展示物のデータを送るように」、という指示を受けていたのだが、
二百冊を超す飛び出す絵本のコレクションは私物であり、
奈良における展覧会も私的に請け負った仕事であるからして、
まさかそれを部下に託すワケにはいかない。
部下に託せないから、ついつい忘れてしまう・・・。
あれは一昨日であったか、
博多のIさんから、
「データ・ベースの提出期限が過ぎようとしている」
「Nさん(私のこと)のデータ・ベースはどうなっていますか?」
「emimiさんのデータ・ベースは約束通りに届いていますよ!」、
などという嫌味たっぷりのメールが届く。
子どもにとって、
「○○ちゃんはあんなに勉強ができるのに、どうしてお前はそんなに馬鹿なの!?」、
などと親に他人と比較されるほど辛いことはない。
私は優しい人間でありたいと努めてきたから、
我が息子たちを他人と比較するなど、一度もしたことがない。
なのに、どうして世間は老人に対してこうも冷淡なのであろうか・・・。
「はいはい、忘れていた私が悪うござんした!」、なのであるが、
私は人一倍傷つきやすい性格であるからして、
せめて、人と比較することだけは止めていただきたい、とそう思うのである。