■ シニア・サービス

aquio2008-04-18

O町に出たついでに、
最寄りの「TUTAYA」に立ち寄り、ビデオを三本借りる。
ふと見ると、
「シニア・サービス」
「60歳以上のシニアの方レンタル料金50%OFF」、
と書かれたポップがカウンターの上に置かれていた。
アルバイトの店員が、
「お歳を召した方への期間限定のサービスです」
「お歳の判る免許書のようなものはございますか?」
「お得ですよ」、と言う。
「おいおい、誰がお歳を召した方やねん?」
「俺がそんなヨボヨボに見えるか?」、と言いかけたが、
現実に六十歳は越えているのであるし、
50%OFFとは魅力的な数字であるから、
気の弱い善良な老人のフリをすることにした。
手帳の中から免許証を取り出し、店員に提示する。
免許証を店員に手渡す時、指先を少しプルプルと震わせてみた。
「お気の毒に、中風を患っていらっしゃるのかな?」、などと思ってくれたかもしれない。
TUTAYA」のカードも震える指先で提示する。
「ポイントがかなり貯まっていますよ」、と店員が言ってくれる。
50%OFFの代金からポイントを差し引いたところ、
代金はほとんど「ゼロ」に近い数字であった。
それにしても、六十歳以上を「シニア」と呼ぶとは知らなかった。
ちなみに「シニア」を英和辞典で引いてみると、
そこには、「先輩、古参、年長者、古老、長老、高齢者、年寄り、先任者・・・の意」、と記載されていた。
調べてはみたものの、どうにもしっくりとくる和訳が見つからない。
我々はプレスリーの歌声で産湯を使い、
ビートルズローリング・ストーンズを子守唄代わりにして育った世代であるから、
自分のことを老人であるとは決して思っていない。
老人とは思っていないが、
このようなサービスは大歓迎であるから、
どしどし推し進めていっていただきたい、とそう思うのであります。